「前歯が閉じない状態(開咬)」を治療するには?【前編】 銀座
2022年04月20日
奥歯を噛み合わせた際、上下の前歯の間に隙間ができ、閉じない状態を開咬(かいこう)といいます。
開咬の場合、力を入れても隙間が空いていることが多く、食べ物を食べる際などに影響が出る、不正咬合の一種です。
その他にも様々なデメリットが存在する開咬。
今回はこの開咬の原因についてや、また治療しないまま放置しておくことで、どのようなデメリットがあるのかについて紹介します。
開咬(かいこう)とは?原因は?
開咬とは、前歯に隙間ができる、前歯が閉じない状態です。
奥歯は噛みあっているのに、前歯は力を入れても閉じられず、噛みあわないことが多いです。
オープンバイトとも呼ばれます。
開咬の原因には次のようなものが考えられます。
・小さい頃、指しゃぶりの癖があった
・舌を出す癖がある
・口呼吸している
・下顎の成長方向の問題(骨格的問題)
・奥歯が大きく、前歯が短い
・舌小帯が短い
下顎の成長方向や歯の大きさ、舌小帯が短いことについては遺伝である可能性が大きいですが、その他は普段の癖が原因となっていることがあります。
開咬のデメリット
開咬により、前歯が閉じない状態では次のようなデメリットがあります。
【デメリット①食べ物が噛み切れない】
前歯は食べ物を噛み切る大切な役割をしていますが、その前歯に隙間があり、噛みあわない場合は食べ物を噛み切ることができません。
前歯以外で噛み、細かく噛み砕くことができればよいですが、開咬の程度がひどく、食べ物を飲み込むように食べることが続くと胃腸に負担がかかります。
【デメリット②口が乾きやすい】
開咬の人は口自体が閉じにくい場合も多く、口を開けた状態で口呼吸をしている可能性もあります。
口呼吸では口の中が乾きやすい状態になり、細菌が繁殖しやすく、衛生的によくありません。
口内環境を整えてくれる唾液が少なくなるからです。
口内で細菌が繁殖すると、歯周病や口臭の原因になります。
また、口呼吸は風邪などの感染症にもかかりやすくなります。
【デメリット③活舌や発音に影響する】
前歯に隙間があると、そこから空気が漏れたり、舌が出てしまうことがあるので、活舌や発音にも影響します。
特にサ行、タ行が発音しづらく、はっきりと言えないことがあります。
【デメリット④食べ物をこぼしてしまう】
食事の際、前歯の隙間から食べ物をこぼしてしまうこともあります。
また、咀嚼音が外に漏れやすいというデメリットもあります。
【デメリット⑤見た目にコンプレックスを持つことも】
前歯に隙間があり、噛みあわない状態は、見た目に違和感を抱かれることもあります。
口が空きっぱなしになり、口元がだらしないという印象も与えることがあり、見た目にコンプレックスを抱く方もいます。
【デメリット⑥将来歯を失うリスクが高い】
前歯が噛みあわないと、噛む際には奥歯に負担がかかります。
このように力のかかり方のバランスが悪いと、負担が大きい歯が将来的に抜けてしまうリスクも高まります。
今回はここまでにします。
次回は開咬を治療する方法や、治療することで得られるメリットについて紹介していきます。