部活動(運動)や楽器演奏(吹奏楽)をしてても矯正治療はできますか?【後編】 銀座
2021年06月29日
前回は部活動(運動)をされていたり、吹奏楽部などに所属し楽器を演奏したりする場合、ワイヤー矯正が向かない理由を紹介しました。
様々な理由からワイヤー矯正は不向きではありますが、それでも歯列矯正はできるだけ早いうちに始めた方がいいと分かりましたね。
では、どのような矯正治療が向いているのでしょうか。
今回は部活動や楽器演奏をされている方にも、おすすめの矯正治療方法についてご紹介します。
部活動や楽器の演奏をしている方におすすめの歯列矯正
運動系の部活動や楽器演奏をされている方にもおすすめの矯正治療法は、ずばりマウスピース矯正です。
矯正用のマウスピースは柔らかい素材で作られています。
そのため、口周りに衝撃が加わったり、楽器を口に当たりしても、口唇に傷をつけることはありません。
【マウスピース矯正の方法】
マウスピース矯正は患者の歯並びの症状に合わせて、マウスピースを製作します。
そして、新しいマウスピースに交換しながら、少しずつ歯がキレイに並ぶよう、動かしていくという矯正方法です。
マウスピース矯正のメリット
このマウスピース矯正を行うメリットはどのようなところでしょうか。
【メリット①活動に制限がない】
先述したように、マウスピース矯正に使われるマウスピースは柔らかいため、ワイヤー矯正装置のように口の中を傷つけることはありません。
また、ワイヤー矯正装置と比べて様々な衝撃にも強いため、激しい運動を行ったとしても、簡単に壊れることもないでしょう。
楽器演奏にもほとんど支障がありません。
【メリット②目立ちにくい】
また、マウスピースは透明や半透明なものなので、ワイヤー矯正と比べて目立ちにくいのもメリットの1つです。
特に、中高生の時期は非常にデリケートで、多感な時期でもあります。
自分の見た目を気にする子も多いでしょう。
そんな中、歯の表面に装置を付けることが多いワイヤー矯正は、どうしても目立ちます。
口を開けるたびに矯正装置が見えてしまうのを嫌がり、矯正に消極的になる子もいます。
その点でも、マウスピース矯正であれば目立ちにくく、周りからあまり気付かれずに矯正治療が行えるという面でもおすすめの治療です。
【メリット③歯磨きなどの手入れがしやすい】
ワイヤー矯正はどうしても矯正装置を常時付けたまま、歯磨きなどの口腔ケアを行わなければいけません。
歯ブラシやフロスを使った、装置周りの丁寧な口腔ケアが必須です。
その点、マウスピース矯正では、マウスピースの取り外しが可能。
食べている時や歯磨きの際には取り外し、歯のケアは非矯正時と同じように行えるのはメリットでしょう。
マウスピース矯正のデメリット
メリットの多いマウスピース矯正ですが、反対にデメリットはどのようなところでしょうか。
【デメリット①装着していないと効果がない】
マウスピース矯正はマウスピースの種類にもよりますが、1日20時間以上つけておく必要があります。
マウスピースを装着していない間は、矯正の効果が全くありません。
装着するのを忘れたり、装着時間が少なければ、その分歯の動くペースは遅くなり、治療は長引きます。
取り外しができる点がメリットの1つではあるのですが、装着時間を守るという自己管理が必要な治療です。
【デメリット②矯正できない症例もある】
重度の叢生や重度の出っ歯、受け口など、マウスピース矯正では対応できない歯並びもあります。
その場合は、医師と相談しながら、ワイヤー矯正とマウスピース矯正を併用するコンビネーション治療を行う場合もあります。
また、歯の裏側にワイヤーとブラケットの矯正装置をつける、裏側矯正を勧められる場合もあります。
裏側矯正の場合は少し費用が割高になりますが、歯の表面に装置がない分、目立ちにくく、口唇に直接触れないので口の中を傷つける危険性は低いです。
難しい症例でマウスピース矯正ができない場合は、裏側矯正も検討してみるのはどうでしょうか。
まとめ
運動系や楽器の演奏など、部活動に頑張って取り組んでいる時期でも、歯列矯正は可能です。
今急いでしなくても、部活動を引退してから、辞めてからでもいい…と考える方や保護者の方も多いですが、成長期だからこその矯正のメリットもあります。
マウスピース矯正であれば、矯正と部活動の両立も可能です。
将来に続く歯の健康を考えながら、また思いっきり部活動を楽しむためにも、マウスピース矯正を検討してみるのもいいのではないでしょうか。