「叢生(歯のがたがた・口ゴボ)」を治したい!治療法は?【後編】 銀座
2022年02月7日
前回、叢生とはどのような歯並びの状態であるか、また叢生をそのままにしておくことでどのようなデメリットが生じるかについて説明しました。
叢生によるデメリットは多いですが、治療によって治せるものです。
今回は叢生の治療法はどのようなものかについてご紹介するとともに、治療することでのメリットについても触れたいと思います。
叢生の治療法
叢生の治療法はずばり歯を矯正することです。
矯正とは矯正装置を使って、歯並びを整えていく治療のこと。
矯正方法にはいくつか種類があり、どの治療法が良いかは、歯並び状態によって異なりますが、叢生の場合の矯正方法として主なものを紹介します。
【ワイヤー矯正】
ワイヤー矯正は最も一般的な歯並びの矯正方法で、歯にブラケットと呼ばれる矯正装置をつけ、それにワイヤーを通して歯の位置を動かします。
歯の表面に金属製の装置をつける方法(表側矯正)がメジャーですが、装置が目立たないよう白色や透明のもの、また葉の裏にブラケットをつける方法(裏側矯正)もあります。
複雑な症例にも対応できるので、歯並びのデコボコ、口ゴボなどの叢生の場合、ワイヤー矯正を勧められる場合も多いでしょう。
歯を並べるスペースが狭い場合、抜歯が必要となる場合もあります。
【マウスピース矯正】
マウスピース矯正は、その名の通り、マウスピースを歯に装着し、歯を動かす矯正方法です。
ワイヤー矯正は一度装置をつけると自分で取り外しができませんが、マウスピース矯正は自分で取り外しでき、歯磨きや食事などをする際、装置が邪魔になるということがありません。
ただし、マウスピース矯正は複雑な歯並びには対応できないこともあります。
マウスピースを希望する場合、自分の症例がマウスピース矯正が適応されるかどうかは、歯科医院で相談しましょう。
また、装着時間も1日20時間以上つけていないと矯正効果が感じられない場合があるので、取り外しができると言っても常につけることが必要です。
【拡大床矯正】
拡大床矯正は、拡大床という取り外しのできる装置を使って歯が並ぶスペースを広げる矯正方法です。
主に顎を横に広げて、歯の並ぶスペースを作ります。
スペースが広げられれば、抜歯をせずに矯正ができる場合も。
ただし、スペースを広げるのには限界があるため、拡大床矯正が適応できる例にも限りがあります。
また、歯自体に力をかけて動かすわけではないので、拡大床だけで歯をきれいに並べられない場合、ワイヤー矯正を併用する必要があります。
叢生の歯並びを矯正治療することのメリット
叢生の歯並びを矯正することで、以下のようなメリットが得られます。
【メリット①見た目が改善される】
まず、歯並びが悪く、口元がコンプレックスになっていた方は、それが改善されます。
口を開けたときに歯を見せることに抵抗がなくなったり、口元がすっきりして横顔に自信がつく方も。
【メリット②虫歯や歯周病になりにくくなる】
叢生の状態では口腔ケアがしづらかったところも、矯正で歯並びがきれいになることで、ケアがしやすくなります。
丁寧にケアできるようになり、虫歯や歯周病のリスクが下がります。
また、歯周病などが原因で口臭が発生していた場合、その口臭も改善されます。
【メリット③消化吸収が良くなる】
歯並びが良くなると、食べ物をしっかり噛み切れるようになります。
そのため消化吸収が良くなり、体全体の健康へもつながります。
【メリット④活舌が良くなる】
歯ががたがた、デコボコしていたため、舌の動きに制限があった叢生の場合、矯正することで活舌が良くなる場合があります。
メリット①の口を開けることに抵抗がなくなることと相まって、発音が明瞭になることも。
まとめ
叢生は日本人にとても多い不正咬合の1つです。
矯正を行うのは費用もかかりますし、平均1年以上の期間が必要ですが、叢生を治療することで大きなメリットが得られます。
叢生を直したいと思ったら、まず矯正歯科医師に相談をするところから始めてみてください。