過去に治療した歯が「後戻り」してしまった歯の再矯正【後編】 銀座
2022年07月30日
せっかく矯正治療した歯が後戻りしてしまった…
そういうことはできるだけ避けたいものですが、前編で紹介したように様々な原因から「後戻り」してしまうこともあります。
後戻りしてしまうと、またきれいな歯並びを手に入れるためには再矯正が必要です。
今回は再矯正にはどのような方法があるのか、紹介していきます。
後戻りしてしまった歯の再矯正方法
再矯正は、後戻りがどの程度かによって矯正方法は異なります。
また、費用に関しても初めて矯正治療を行う場合とは異なり、費用は抑えられることが多いです。
矯正を行った歯科医院で再矯正を行う場合には、後戻りの原因も考慮し、費用を決定することが多いです。
再矯正は期間も短いのが一般的です。
【部分矯正】
リテーナーを付ける期間が短かった、装着を怠った場合の後戻りは矯正治療終了後、比較的早い時期に見られます。
リテーナーは矯正直後の動きやすい歯を固定するための矯正装置のため、それを着けていない時点で歯は動いていくからです。
その動き方が少なければ、その部分だけを部分矯正も可能です。
部分矯正は歯列全体でなく、後戻りが目立つ部分だけを再矯正する方法です。
後戻りが比較的少ないケースは部分矯正が可能です。
部分矯正にはマウスピース矯正、ワイヤー矯正、裏側矯正などの種類があります。
どの矯正方法でも、全体矯正に比べて費用は掛からず、矯正期間も6ヶ月~1年で再矯正が完了することが多いです。
【全体矯正】
成長や癖による後戻りは、急な後戻りではなく、何年かかけて、また何年後かに気が付いたら後戻りをしていたということもあります。
成長の場合は、成長したことによって新たに噛み合わせが乱れてきたり、前歯が前に出ていることなどが気になってくるケースもあるでしょう。
その際には全体矯正を行う場合もあります。
癖による後戻りの場合は、MFT(口腔筋機能療法)トレーニングを矯正治療と並行して行い、再矯正後にさらに後戻りするのを予防します。
全体矯正で再矯正をする場合、かかる期間は2年程度と言われていますが、後戻りの程度によっても異なります。
具体的にどのような再矯正方法があるのか見ていきましょう。
《マウスピース矯正》
再矯正の場合はできるだけ目立たない矯正方法を希望する方が多い傾向にあります。
そのため、透明で目立ちにくい矯正装置であるマウスピース矯正も人気です。
《ワイヤー矯正》
どんな症例にも対応できる矯正方法がワイヤー矯正です。
後戻りが原因で噛み合わせ治療等も必要になったケースなどに対応できます。
一般的なワイヤー矯正は歯の表側に矯正装置やワイヤーを付けますが、それらの装置が目立つのが気になる場合は裏側矯正といって、歯の裏側に装置を付ける方法もあります。
どちらも再矯正の場合は、初めて矯正するときよりもかかる期間が短く、費用も抑えられることが多いでしょう。
まとめ
後戻りは矯正治療において、誰にでも起こりうることです。
しっかりとリテーナーを付けていても、その他の様々なことが原因となり、起こる可能性もあります。
口の中の状態は加齢とともにも変わってきますし、新たな悪癖ができることもあるからです。
そのため、矯正治療は一回きりで終わり、一生涯その歯並びが保てると保証されているわけではありません。
矯正治療終了後に再矯正を受けること=失敗ではありません。
簡単な再矯正であればすぐに終わるので、気になる箇所があれば医師に相談し、定期的なメンテナンスの1つとして再矯正を考えるのもいいかもしれません。