歯の裏側につけるワイヤー矯正があるの⁉ 【後編】
2023年11月30日
こんにちは。スウェーデン歯科です。
今回は前回に引き続き「歯の裏側につけるワイヤー矯正があるの⁉」についてご紹介します。
【前編】では裏側矯正の概要、種類についてご紹介しました。
本記事【後編】では、以下の内容をご紹介していきます。
・「裏側矯正」が向いている人
・治療が難しい症例
・注意点
・マウスピース矯正との違い
それでは、早速みていきましょう。
裏側矯正が向いている人とは?
次の方は「裏側矯正(舌側矯正)」に特に向いていると言われています。
・接客業や営業など人と接する機会が多い人
・矯正中の見た目にもこだわりたい人
・スポーツや楽器演奏をする機会がある人
・出っ歯で悩んでいる人
なぜ、上記の人が向いているのか。その理由を簡単にお話しますね。
■接客業や営業など人と接する機会が多い人
こうしたお仕事の方は、人に見られる機会が多く、口元への視線が気になる方もいらっしゃると思います。裏側矯正は、正面から見た時に矯正装置が見えないため、こうした心配をせずにお仕事に集中できます。
■矯正中の見た目にもこだわりたい方
「矯正装置のギラギラが気になる」
「周囲に矯正をしていることを知られたくない」
こうした考えをお持ちの方に裏側矯正はオススメです。舌側から装置を取り付けるため、治療中の見た目の変化がありません。
ただし、症例によっては裏側矯正では効果が得られにくいケースもあります。自分の歯並びが裏側矯正に適しているか、治療前にしっかり確認してくださいね。
また、裏側矯正以外にもホワイトブラケットなど目立ちにくい装置もあります。裏側矯正が難しいと言われた場合は、こうした装置も選択肢として考えても良いかもしれません。
■スポーツや楽器演奏をする機会がある人
表側矯正の場合、ボールがぶつかったなどの衝撃で口腔内が切れてしまう等のリスクがあります
楽器演奏の場合ですと、口が閉じにくくなってしまうので、楽器演奏の際に正しい口の形が維持できない場合があります。また、タンギングがしにくくなることもあります。
しかし、裏側矯正は表側矯正にありがちなリスクを避けることができます。スポーツや楽器演奏を日々の部活動で行う中学生や高校生でも、安心して受けられます。
治療が難しい症例とは?
見た目が気にならないなど裏側矯正(舌側矯正)にはさまざまなメリットがありますが、下記の症例には対応できない場合があります。
・叢生(ガタガタ)がひどい場合
・舌が極端に大きいケース
・噛み合わせが深い過蓋咬合(かがいこうごう)のケース
・外科手術との併用が必要なケース
まずは自分の症例が裏側矯正に対応しているかドクターに相談し、確認するようにしましょう。
■叢生(ガタガタ)がひどい場合
歯のガタガタがひどい場合、裏側矯正が適さないことがあります。裏側から歯を引っ張るだけでは治療が難しいと判断された場合、表側矯正との併用が必要になります。
自分の歯並びがどの程度なのかはドクターに判断を仰ぐ必要があるため、裏側矯正に興味のある方は、一度クリニックを受診されてみてください。
■舌が極端に大きいケース
裏側(舌側)に矯正装置を装着するため、舌が極端に大きいと治療の妨げになる可能性があります。また、無理やり治療を進めてしまうと、舌を噛んだり切ったりするリスクが生じます。自分の舌が大きいと感じる方は一度クリニックに相談してみてください。
■噛み合わせが深い過蓋咬合(かがいこうごう)のケース
噛み合わせが深い場合、前歯の上下が擦れて矯正器具に当たる、装置が外れてしまうなどのリスクがあります。そうすると、思うような治療効果が得られない場合があります。
また、治療期間が長くなる可能性もあります。
■外科手術との併用が必要なケース
先天的に骨格に問題があり、外科手術が必要な場合も裏側矯正が難しいと言われています。
しかし、歯の状態によっては手術前後で裏側矯正が可能な場合もあるので、気になる方は一度クリニックに相談してみてください。
外科手術を伴う矯正治療は、保険適用となることがほとんどですので、通常よりも安く治療を受けられます。
・注意点
裏側矯正の注意点は下記の「2つ」です。
・信頼できる矯正歯科を選ぶ
・治療前に気になることを相談する
裏側(舌側)矯正はドクターの技術力が問われるため高度な治療です。
そのため、矯正の専門医の有無や、症例数などが備わった歯科医院を見つけるようにしてみてください。
また、治療前は分からないことばかりだと思います。矯正治療は、数年単位の治療になるため、あらかじめ自分の疑問や不安を解消して治療に臨むようにしましょう。
その際、次のポイントを押さえておくのがオススメです。
・親身になって相談に乗ってくれる
・どんな質問にも真摯に答えてくれる
・明るく清潔なクリニックである
裏側矯正は決して安い治療ではありません。時間とお金を無駄にしないためにも、時間をかけて納得いくドクターを探すことをおススメします。
・マウスピース矯正との違い
マウスピース矯正は、マウスピースタイプの矯正装置を使用して歯並びを整える治療法です。決められた間隔でマウスピースを交換し、少しずつ歯を動かしていきます。
また、必要に応じてアタッチメントを取り付け、より歯が動きやすいようにします。
裏側矯正(舌側矯正)と同様に、マウスピース矯正も治療中の見た目が気にならない矯正装置です。
簡単に裏側矯正とマウスピース矯正の違いをまとめてみました。
矯正方法 | 裏側(舌側)矯正 | マウスピース矯正 |
見た目 | ほぼ見えない | 近づくと見える |
痛み | 多少感じる場合がある | ほぼ感じない |
着脱の可否 | 歯科医院でのみ行う | 自分でいつでも可能 |
全額矯正の費用 | 100~150万円 | 80~100万円 |
部分矯正の費用 | 35~70万 | 10~70万 |
全額矯正の治療期間 | 2~3年 | 1~3年 |
部分矯正の治療期間 | 5ヶ月~1年程度 | 5ヶ月~1年半 |
裏側矯正は、自分で取り外しができないため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
一方のマウスピース矯正は食事や歯磨きの際に取り外しができるため、セルフケアが簡単です。
また、表側、裏側矯正のようにワイヤーを使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を行えます。
裏側矯正のデメリットが気になるという方は、マウスピース矯正を検討されるのも良いかもしれません。
まとめ 「裏側矯正」で快適な矯正ライフを!
裏側矯正(舌側矯正)は、ブラケットとワイヤーを歯の裏面に取り付けることで、目立たない治療が可能な矯正方法です。この方法は、歯の表側や唇、口内の損傷リスクが低く、特に出っ歯の治療に適しています。
しかし、裏側矯正が適さない場合もあるため、治療を始める前に医師との相談が重要です。
裏側矯正が不可能な場合でも、目立ちにくいホワイトブラケットや審美性の高いブラケットを使用した表側矯正、またはマウスピース矯正といった他の選択肢で、目立たない治療を行うことができます。
裏側矯正(舌側矯正)は矯正装置を歯の裏側に取り付け、目立たない治療を可能にしています。表側矯正と比べて、口腔内を傷つけるリスクが低く、裏側から矯正力がはたらくため、特に出っ歯の方におススメです。
ただし、ケースによっては裏側矯正が適さない場合もあるので、治療前にドクターに相談してみてください。
裏側矯正が不可能な場合でも、目立ちにくいホワイトブラケットや、マウスピース矯正といった他の治療法を選択することで、目立ちにくい治療が可能です。
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院では初診の方向けに無料相談を行っています。
ご自身の歯の状態について気になる方は、ぜひ一度当院へご相談ください。