こんにちは! スウェーデン矯正歯科です。
いつも見慣れている顔でも、見る角度によってその印象がガラリと変わって見えることはわりとめずらしくありません。
例えば「横顔」もその1つ。「綺麗だな」「美人だな」と感じる横顔には、おでこや鼻、口元が織りなすラインに美しく見せる絶妙なバランスが実は隠されています。
今回は、その美しく理想的な横顔を作る基準「Eライン」について、前編・後編の2回にわけてご紹介していきます。
前編は、次の3点の解説です。
・「Eライン」と横顔美人の関係
・Eラインが乱れてしまう要因
・Eラインを整えて横顔美人になる方法
横顔美人の基準「Eライン」とは?
Eラインは顔を横から見たときに鼻先と下あごの先を結んだラインで、正式名を「エステティックライン」と言います。横顔の美しさは、このEラインに対する唇の位置でそのバランスを評価していきます。
美しい横顔の基準
一般に、横顔はEラインよりも上唇が4㎜程度、下唇が2㎜ほど内側にあるのが理想的と言われています。しかし、この数値は鼻の高い欧米人向けの基準なので、鼻の低い日本人にこのまま当てはめることはできません。
欧米人よりも鼻が低く、さらに下あごがやや後方にある日本人の場合は上唇がEライン上、もしくはやや内側に入っているのが合格ラインです。さらに、下唇がEラインより2㎜ほど内側にあると理想的な横顔と言えます。
Eラインのセルフチェック法
Eラインはご自身でも簡単にチェックできます。まずは鉛筆やペン、定規など真っすぐなものを用意し、それを鼻の先端と下あごの先端を結ぶようにまっすぐ当ててみましょう。この時、上唇と下唇がペンや定規に軽く触れる程度であれば、理想的なEラインの横顔といえます。
Eラインが乱れる要因
先のセルフチェック等で理想的なEラインの基準に当てはまらない場合、その要因に次の4つが考えられます。
口ゴボ(上顎前突・上下顎前突)
Eラインよりも口元全体が前方に出てしまう場合、その要因の1つに「口ゴボ」が挙げられます。
口ゴボとは、顔を横から見たときに口元が前方に盛り上がった状態のことです。上の歯が前に出ている「上顎前突(出っ歯)」や、上下ともあごが前に突出した「上下顎前突」などで、この口ゴボという症状がみられます。
受け口(下顎前突)
Eラインよりも下唇が前方に出てしまう場合、一般に「受け口」と呼ばれる歯並びがその要因に考えられます。
受け口は専門的に「下顎前突」と言い、上下の歯を噛み合わせたときに下の前歯が上の前歯よりも前にくる歯並びを意味します。正面から見たときに、下あごが前に突出してしゃくれて見えるのも下顎前突の特徴です。
鼻の高さや顔の骨格(鼻が低い・下あごが小さいなど)
Eラインは口ゴボや受け口といった歯並びのほかに、鼻の高さや顔の骨格も深く関係しています。例えば、歯並びやあごの位置に問題がなくても、鼻の高さが低いと口元はおのずとEラインよりも前方に突出して見えてしまいます。また、下あごが極端に小さい・後ろに下がっているなどもEラインが乱れる要因です。
Eラインを整えて横顔美人になる方法
理想的なEラインで横顔を美しくする方法に、以下の2つの治療法があります。
美容外科(形成外科)
「鼻が低い」「下あごが小さい」など骨格的な要因でEラインが乱れている場合は、美容整形や形成外科による治療で改善できる可能性があります。
例えば、鼻の高さに問題があるケースではヒアルロン酸注入やプロテーゼによる隆鼻術で鼻の形や高さを整えると、理想的なEラインに近づけることができます。
矯正治療
骨格的な問題はなく、歯並びや噛み合わせが原因でEラインに乱れが生じているケースは、矯正治療で理想的なEラインを作り出すことが可能です。その具体的な方法に、ワイヤーとブラケットを使った「ワイヤー矯正」、透明のマウスピースの着脱で歯並びを整える「マウスピース矯正」などがあります。この2種類の治療法については、【後編】にてさらに詳しく解説していきます。
今回(前編)では、Eラインの概要やEラインの乱れの要因、治療法などをご紹介しました。次回の後編では、Eラインを矯正治療で改善する場合の具体的な治療法や、抜歯の有無などを解説していきます。