こんにちは!スウェーデン矯正歯科です。
みなさんは「口ゴボ」という症状を聞いたことはありますでしょうか。あまりなじみのない言葉かも知れませんが、実はコンプレックスに繋がりやすい症状でもあります。
そこで、今回の記事では口ゴボという症状について皆さんにご説明したいと思います。まず、前編では口ゴボの特徴や原因をお伝えし、後編では口ゴボのデメリットと具体的な対処法について解説いたします。
口ゴボってなに?
口ゴボはモンキーフェイスとも呼ばれ、顔貌に特徴が表れやすい傾向があります。
特徴としては口元が盛り上がっており、横顔をみると唇の先端が鼻と同じ高さか、人によっては鼻よりも突出しています。「どのくらい盛り上がると口ゴボか」という明確な基準はありませんが、Eライン(※)よりも口元が出ている状態を口ゴボとすることが多いです。医学的には上下顎前突(両顎前突)と呼び、上の前歯が出ている上顎前突(出っ歯)とも症状的には似ています。
(※)Eライン:顔を横から見たときの、鼻先とあごの先端を結んだライン
口ゴボの原因
口ゴボの原因は、先天的な問題と後天的に発生してしまう2パターンに分けられます。
また、口ゴボの症例には2つのケースがあり、歯並びの乱れと骨格そのものが要因となっている症状があります。
《遺伝》
歯並びの乱れは、口ゴボに限らず遺伝による症状は珍しくありません。
特に、骨格が要因となっている口ゴボの場合は親からの遺伝の可能性があります。
《舌癖》
舌癖とは言葉の通り舌の癖を指します。
例えば本来、舌の位置は上顎の裏側(上前歯の後ろあたり)に軽く触れている状態です。
しかし、人によっては舌が上前歯の裏側を押すような位置にある方がいらっしゃいます。
すると、自然に前歯を押し出すような力が働いてしまい、口ゴボを助長してしまう可能性があります。
特に、成長期であるお子様は骨格に影響しやすいため、思い当たる場合は意識的に改善したほうが良いでしょう。
《おしゃぶり・指しゃぶり》
幼少期のおしゃぶりも口ゴボの要因になります。
実は、おしゃぶりは前歯を押す動作を繰り返してしまうので、将来的に口ゴボや出っ歯を誘発する可能性があります。
さらに、指しゃぶりもおしゃぶりと同様に、舌が前歯を繰り返し押し出す動作をしています。
お子様が指しゃぶりやおしゃぶりをしている場合は、様子を見ながら徐々にやめさせてあげましょう。
《柔らかいものばかりの食生活》
食生活が口ゴボを誘発することがあります。
近年では、食生活において硬いものよりも柔らかいものに偏りがちです。
特に子どもの頃に硬い食べ物を噛む習慣がないと、永久歯が生え揃うための顎のスペースが不十分になることがあります。
顎のスペースが足りないと、永久歯がきれいに並ぶことができないため、歯が前方に突出してしまうのです。
また、大人でも柔らかいものが多い食生活が中心になると、口周りの筋力が衰えて筋肉が痩せてしまうことがあります。
結果的に口ゴボを誘発したり、軽度の口ゴボが悪化してしまったりする可能性もありますのでご注意ください。
《口呼吸》
鼻呼吸の場合は唇が閉じていますが、同時に前歯が前方に突出するのを防ぐ役割もしています。
一方で、口呼吸をしている方は常に唇が開いているので、ストッパーの役割を果たしてくれません。
特に、成長期に口呼吸をしてしまうと歯が前方に傾きやすくなり、口ゴボや出っ歯を助長してしまう可能性があります。
いかがでしたでしょうか。
今回は口ゴボの症状や原因についてご紹介しました。
次回の後編では、口ゴボのデメリットや具体的な対処法について解説します。