「叢生(歯のがたがた・口ゴボ)」を治したい!治療法は?【前編】 銀座
2022年02月4日
歯ががたがたに生えている、歯が傾いているなどの悩みを抱えている方はいませんか。
このような歯がデコボコに生えている、またその歯並びのせいで口元が盛り上がってしまっている歯並びのことを、医学用語では叢生(そうせい)といいます。
犬歯などが他の歯よりも前に飛び出している八重歯も、叢生の一種です。
歯並びが悪いとコンプレックスを抱く人もいますが、実はそれ以外にも叢生をそのままにしていると生じるデメリットがいくつかあります。
今回は叢生とはどのような状態のことか、また叢生であることのデメリットについて紹介していきます。
叢生(そうせい)とは?
叢生とは、顎の上に歯が並びきらず重なって生えたり、傾いて生えている状態のことを言います。
歯の生えるスペースと、歯の大きさのバランスが取れていないため、デコボコとしてしまいます。
そのデコボコとした歯が前に出ていると、口ゴボと呼ばれる
別名、乱杭歯(らんくいば)とも呼ばれ、不正咬合の一つです。
不正咬合には他に出っ歯やすきっ歯、受け口などがありますが、日本人にはダントツで叢生が多いと言われています。
【叢生の原因】
叢生の原因には次のようなことが考えられます。
1.顎が小さい
顎が小さく、歯の並ぶスペースが確保できていない場合、叢生になりやすいです。
乳歯の時は問題なくても、永久歯は乳歯よりも大きいため、歯の生えるスペースがなく、本来の位置とは異なったところに生えてしまうことがあります。
顎の成長に伴い、歯が移動して並ぶこともありますが、並ぶスペースが確保されないままであればデコボコしたままです。
2.歯が大きい
顎の大きさに対し、歯が大きい場合も叢生の原因になります。
歯の大きさは個人差がありますが、永久歯が顎に比べて大きい場合はねじれて生えてきたり、傾いたりなどまっすぐに生えてこないことも。
その結果、叢生になりやすいです。
3.乳歯が早く抜けた
乳歯が通常よりも早く抜け、そこに永久歯が生えるまでに時間がかかって隙間がある状態が長いと、そのスペースへ周りの歯が移動することがあります。
その結果、抜けた個所の永久歯が生えてくる前に、その生えるスペースが狭くなってしまい、前後にずれて生えてきたり、傾いて生えたりしてしまうことも。
叢生のデメリット
日本人に多いと言われる叢生ですが、叢生を放置したままだと次のようなデメリットがあります。
【虫歯になりやすい】
まずは叢生の状態では虫歯になりやすいことがデメリットして挙げられます。
歯が重なったり、デコボコに生えていると、食べ物が詰まりやすかったり、ケアをしようと歯磨きをしても歯ブラシが当てづらいです。
十分にケアできず、食べかすが歯の隙間に残ってしまうと、そこに歯垢や歯石が溜まり、虫歯になってしまうことがあります。
【歯周病や口臭の原因に】
叢生により口腔ケアがしづらいことから、歯周病にもなりやすいです。
歯と歯肉の境目に汚れが溜まると、細菌に感染しやすくなり、歯茎に炎症を起こします。
痛みはほとんど感じないものの、歯周病は口臭の原因にもなりやすく、また歯周病が進行すると歯がぐらぐらし、最終的には抜けてしまう場合もあります。
【見た目がコンプレックスに】
歯並びが悪いと、その見た目が気になるという方も多いです。
口を開けたときに見た目が悪いので、人前で話したくない、口を開けたくないなど、コンプレックスを持つ方もいます。
【全身に悪影響を与えるケースも】
また、叢生に伴って噛み合わせにも問題があれば、食べ物をしっかり噛めないまま飲み込んでしまい胃腸に負担をかけたり、肩こりや首こりなどの全身に悪影響を及ぼすこともあります。
今回はここまでにします。
次回は叢生を矯正するにはどのような方法があるか、治療して得られるメリットについてご紹介します。