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歯列矯正に抜歯は必要?抜歯しない矯正の可能性とは【前編】

2025年05月23日

こんにちは、スウェーデン歯科です。

歯列矯正と聞くと「歯並びを整える治療」といったイメージが一般的ですが、実際にはその過程で“健康な歯”を抜くケースが少なくありません。

特に日本人の場合、抜歯を伴う矯正が多く見られます。

「健康な歯を抜くなんて、もったいない…」「本当に必要なの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。

しかしこれは、歯並びの美しさだけでなく、かみ合わせや将来の歯の健康、安定性までを考慮した上での専門的な判断なのです。

今回は抜歯が必要とされる理由について、紹介していきます。

 

歯列矯正に抜歯が必要な理由

歯科治療に抜歯が必要な理由には、何があるのでしょうか。

 

理由①顎と歯のバランスを取るため

歯は28本(親知らずを含めると最大32本)ありますが、すべてを綺麗に並べるためには、それなりのスペースが必要です。

ところが、顎が小さい方は歯をきちんと並べるだけのスペースが足りないことが多く、歯が重なってしまったり、外側に飛び出してしまったりするのです。

特に日本人は、欧米人に比べて顎が小さく歯が並びきらない傾向があり、そのまま歯を並べようとすると無理が生じてしまいます。

そこで抜歯によってスペースを確保し、無理のない歯列を作るのです。

 

これは「抜くか、広げるか」の選択肢のうち、より確実で安定性の高い方法として選ばれています。

 

理由②歯根の安定を図るため

無理やり顎の幅を広げて歯を並べる方法も存在しますが、広げすぎてしまうと歯の根(歯根)の位置が骨の外側に出てしまうことがあります。

これは歯にとって非常に不安定な状態で、将来的に歯がグラつく、歯茎が下がる、知覚過敏が起きるといった問題に発展するリスクが高くなります。

適切に抜歯を行ってスペースを作れば、歯を骨の中央に安定して移動させることができ、治療後の安定性も高まります。

 

理由③奥歯のかみ合わせを守るため

第二大臼歯(だいきゅうし)、つまり奥から2番目に位置する大きな歯は、食事をしっかり噛むためにとても重要な歯です。

この奥歯が正しい位置にあることで、上下の歯がしっかりかみ合い、食べ物を効率よくすりつぶすことができます。

もしスペースが不足したまま矯正をすると、奥歯が内側に傾いたり、外に出たりしてしまい、噛む力が弱くなる恐れがあります。

これを防ぐためにも、歯を抜いてスペースを作り、奥歯を守るというのが非常に大切な方法なのです。

 

理由④治療後の後戻りを防ぐため

歯列矯正を終えて一度きれいな歯並びになっても、しばらくすると歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きることがあります。

特に抜歯をせずに無理に歯を並べた場合は、その反動で後戻りが起こりやすくなります。

抜歯を行い、歯が自然に収まるスペースをしっかり確保しておくことで、歯列が安定し、後戻りのリスクを大きく減らすことができます。

リテーナー(保定装置)と併用することで、より長く美しい状態を維持できます。

 

理由⑤出っ歯の矯正に必要なスペースを確保するため

出っ歯(上顎前突)は、前歯が前方に突き出している状態です。

この状態を改善するには、前歯を後ろに引っ込める必要がありますが、そのためには前方にスペースが必要不可欠です。

抜歯によってスペースを確保することで、前歯を自然でバランスのとれた位置に移動させることができ、口元全体の印象も大きく改善されます。

Eライン(鼻先とあご先を結ぶ線)に近づくような横顔美人を目指すうえでも、抜歯が効果的な治療法となることもあります。

 

今日はここまで。

後編では、矯正治療において抜歯をするのであれば、「どの歯を抜くのか」という点と、「抜歯しない矯正はどのようなケースで会えるのか」についてご紹介します。

なぜ今、40代以降で矯正治療を始める人が増えているのか?【後編】

2025年05月9日

こんにちは。スウェーデン矯正歯科です。

若葉が芽吹き、春から初夏へと向かう季節となりました。

GWも終わり、自分のからだや心のケアにも目を向けてみたくなりますね。

前回、40代以降で矯正治療を始める人が増えている理由について紹介しました。

 

今回は40代以降に歯列矯正を受けるメリットや、注意点について紹介していきます。

 

40代以降で矯正治療を受けるメリット

40代以降に矯正治療を受けるメリットにはどのようなものがあるでしょうか。

1.歯の健康を長く保てる

歯並びが悪いと、磨き残しができやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

矯正治療によって歯並びが整えば、ブラッシングがしやすくなり、結果として歯の寿命を延ばすことができます。

また、正しい噛み合わせを得ることで、顎関節症や肩こり、頭痛の軽減にもつながる可能性があります。

 

2.若々しい印象を与えられる

整った歯並びは笑顔をより魅力的に見せてくれます。

歯並びが改善されることで、笑顔に自信が持てるようになり、自然と表情も明るくなります。

これは、実年齢よりも若々しく見せる効果にもつながります。

 

40代以降の矯正治療で気をつけたいこと

もちろん、年齢を重ねてからの矯正治療には特有のリスクや注意点も存在します。

具体的には次のようなことです。

 

1.歯周病のリスク管理が重要

40代以降では歯周病のリスクが高まってくるため、矯正治療を始める前に必ず歯周病の検査を行い、先に治療をしておくことが重要です。

歯周病が進行している状態で、矯正治療によって無理に歯を動かすと、歯の脱落リスクが高まることがあります。

 

2.治療期間が長くなる場合がある

年齢が上がると骨の代謝が若年層に比べて緩やかになるため、歯の移動速度も遅くなる傾向があります。

そのため、治療期間がやや長くなる場合があります。

ただし、これは個人差があり、必ずしも40代以降の方が治療期間が長くなるというわけではありません。

 

3.他の治療との連携が必要になることも

40代以降では、すでに差し歯やインプラント、ブリッジなどの補綴物がある方も多いでしょう。

こうした既存の治療との兼ね合いを考慮しながら矯正計画を立てる必要があります。

場合によっては、先に虫歯や歯周病の治療を行う必要があるケースもあります。

 

4.歯茎が下がることがある

矯正治療によって歯が動く際、歯を支える歯茎や骨に負担がかかることがあります。

特に歯周病の既往がある場合や、歯の移動量が大きい場合、歯茎が下がる「歯肉退縮」が起こることがあります。

これは見た目の変化だけでなく、知覚過敏や根面虫歯のリスクにもつながるため、歯ぐきの状態を定期的にチェックしながら進めることが大切です。

 

まとめ:40代以降でも、矯正治療は遅くない

矯正治療は、単なる「見た目の改善」だけではなく、口腔内の健康を保ち、将来の生活の質を高めるための治療でもあります。

特に40代以降は、これからの人生をより快適に、健康に、そして自信を持って生きていくための“投資”として矯正を選ぶ人が増えています。

もちろん、年齢を重ねてから受ける治療なので、気をつけるべき点はありますが、適切な検査とケアを行えば、40代・50代・60代でも矯正治療は十分に可能です。

 

矯正をしてみたいと思ったら、信頼できる矯正専門医に相談し、自分の状況に合った治療法を知ることから始めてみましょう。

なぜ今、40代以降で矯正治療を始める人が増えているのか?【前編】

2025年05月2日

こんにちは。スウェーデン矯正歯科です。

さて、新年度が始まり早1ヶ月。

新しい生活にも慣れ、少しゆとりが出始める

このタイミングで、「歯列矯正をしてみたいけれど、もう年齢的に遅いのでは…?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

 

かつて「歯列矯正は子どもや10代のうちに行うもの」というイメージが一般的でした。

しかし、近年では40代、50代、さらには60代以降であっても矯正治療を始める人が増えてきています。

「今さら矯正なんて…」「もう遅いのでは?」と不安に感じる方も多いかもしれませんが、実際には年齢に関係なく矯正治療を受けることは可能です。

本記事では、40代以降で矯正を検討する人が増えている背景や、治療のメリット・注意点について詳しく解説します。

 

40代以降で矯正治療を始める人が増えている理由

最近は、子どもや若い人たちだけでなく、40代以降で歯列矯正を検討する人が増えています。

その理由はなんなのでしょうか?

 

1.審美意識の高まりとセルフケア志向の変化

近年、美容や健康に対する意識が年齢を問わず高まってきています。

歯並びが顔全体の印象に大きく影響することから、「見た目を良くしたい」という思いで矯正治療を始める中高年の方が増加中です。

特に、SNSの流行などがきっかけで、写真や動画で自分の顔を見る機会が増えたことから、歯並びの重要性に気づく人が多くなっています。

 

また、「一生自分の歯で食べたい」「口元を健康に保ちたい」という健康意識も理由の1つと言えるでしょう。

歯列矯正は見た目だけでなく、虫歯や歯周病の予防、噛み合わせの改善にもつながります。

その結果、今からでも歯列矯正をしてみたいと思う方が増えています。

 

2.矯正装置の進化と選択肢の多様化

従来の矯正治療といえば、銀色のワイヤーやブラケットが目立つものが主流でした。

しかし、現在では目立ちにくい「マウスピース矯正」や「舌側矯正(裏側矯正)」といった選択肢が登場し、主流になりつつあります。

仕事で人前に立つ機会が多いなど、見た目を気にする人にとって、矯正中の見た目は大きな問題でした。

しかし、こうした目立たない矯正方法により、これまで矯正をあきらめていた方にとって、矯正を始めやすくなっていると言えます。

 

3.ライフスタイルの変化と経済的な余裕

40代以降は、子育てが一段落したり、仕事や収入が安定してきたりする時期でもあります。

これまで家族や子どもを優先していた方が、「今度は自分のために時間やお金を使いたい」と考えるようになるのも自然な流れです。

その中で「自分自身のケア」として矯正治療を検討するケースが増えています。

 

矯正治療は数十万円以上かかる場合もあるため、ある程度の経済的な余裕が必要ですが、40代以降はその条件を満たしやすくなる時期です。

また、近年テレワークやフレックスタイム制の導入が進んだことで、定期的な通院もしやすくなりました。

従来であれば時間の調整が難しかったビジネスパーソンも、柔軟な働き方ができるようになったことで、矯正治療に踏み出すハードルが下がっています。

こうしたライフスタイルや価値観の変化も、大人の矯正治療が増えている大きな要因のひとつです。

 

40代以降に選ばれる主な矯正治療の種類

40代以降で矯正治療を始める方の多くは、「目立たない矯正」を重視しています。

仕事や人付き合いの中で、装置の見た目に配慮したいというニーズが高まっているためです。

ここでは、特に人気のある3つの矯正法をご紹介します。

 

1. マウスピース矯正(インビザラインなど)

透明なマウスピースを使う矯正法で、装着してもほとんど目立ちません。

取り外し可能なため、食事や会話の際も快適で、衛生的に保ちやすい点も大きな魅力です。

「人に気づかれずに矯正したい」「忙しい日常に柔軟に対応したい」という方に向いています。

 

2. 審美ブラケット矯正(セラミック・ホワイトワイヤー)

白や透明のブラケット・ワイヤーを使った、目立ちにくいワイヤー矯正です。

固定式のため、装着忘れの心配がなく、歯の細かな動きにも対応できます。

やや存在感はありますが、自然な見た目で矯正効果も高いバランスの取れた選択肢です。

 

3. 裏側矯正(リンガル矯正)

装置を歯の裏側につけることで、外からはほぼ見えないのが最大の特徴です。

「絶対に矯正していることを知られたくない」という方に人気があります。

慣れるまでは発音や違和感が気になる場合もありますが、審美性を最重視したい方に適しています。

 

今回はここまで。

次回は40代以降で始める矯正治療のメリットや、注意したい点について、詳しくお話していきます。

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