矯正中はなぜ口臭が発生しやすいのか?原因と対策【後編】
2025年09月29日
こんにちは、スウェーデン矯正歯科です。
前編では矯正中に口臭が発生しやすい原因について解説しました。
後編では、患者さんが日常生活で取り組めるチェック方法と予防策を専門的な観点から整理していきます。
口臭のセルフチェック方法

今、自分は口臭があるかどうか気になる方へ、セルフチェック方法を紹介します。
手の甲テスト
手の甲を舐めて数秒乾かし、その匂いを嗅ぐシンプルな方法です。
簡易的ではありますが、自覚の目安になります。
デンタルフロスチェック
フロスを使って歯間を清掃し、そのフロスの匂いを確認すると、歯間に停滞している細菌の状態がわかります。
マウスピースチェック
マウスピース矯正をされている方は、マウスピースを外した直後に匂いを嗅ぐと確認できます。
歯科医院での測定
口臭があるかどうか、より正確に確認したい場合は、歯科医院で専用の口臭測定器を用いると数値化できます。
特に矯正治療中は定期的なチェックが推奨されます。
口臭を防ぐための具体的な対策

矯正治療中に口臭を予防するためには、単に「丁寧に磨く」だけでは不十分です。
歯科的な観点から実践すべき具体的な対策を紹介します。
1. 食後に必ず歯磨きをする
口臭予防の基本は「食後の歯磨き」です。
矯正装置をつけていると、食べかすが残りやすく、そのまま放置すると細菌の繁殖を招きます。
外出先でも携帯用歯ブラシを用意し、食事のたびに磨く習慣をつけることが大切です。
2. マウスウォッシュを使う
歯磨きができないときや、清掃後の仕上げとしてマウスウォッシュを活用しましょう。
抗菌成分を含むものを選べば、細菌の増殖を抑え、口腔内の環境を整えるのに効果的です。
アルコール成分が強すぎるタイプは乾燥を招くことがあるため、矯正中は低刺激のものがおすすめです。
3. 歯間ブラシやフロスを使う
ブラケットやワイヤーの隙間は、通常の歯ブラシだけでは磨ききれません。
歯間ブラシやフロスを併用することで、歯と歯の間に残った食べかすやプラークをしっかり取り除けます。
毎日の習慣にすることで、むし歯や歯肉炎の予防にも直結します。
4. 矯正装置を清潔に保つ
矯正装置そのものが細菌の温床にならないよう、常に清潔を意識することが必要です。
ブラケット矯正の場合はデンタルミラーで磨き残しをチェックし、マウスピース矯正では専用の洗浄剤や中性洗剤で毎日清掃する習慣を持ちましょう。
装置のケアは口臭予防に直結します。
5. 舌磨きをする
意外に見落とされがちなのが舌の汚れです。
舌苔(ぜったい)には多くの細菌が付着しており、口臭の原因となります。
舌ブラシややわらかい歯ブラシで、奥から手前へやさしく磨くことを習慣にしましょう。
強くこすりすぎると舌を傷つけるため注意が必要です。
6. 口腔内の潤いを保つ
唾液は口腔内を自浄する作用があります。
水分をこまめにとる、キシリトール入りのシュガーレスガムを噛む、唾液腺マッサージを行うなどして、口腔内の潤いを意識的に保ちましょう。
乾燥を防ぐことで、細菌の繁殖や口臭の悪化を抑えることができます。
7. 生活習慣を見直す
喫煙、アルコールの過剰摂取、睡眠不足、不規則な食生活は、口臭を悪化させる要因です。
また、にんにくやニラなど強い臭いのある食品は、矯正中は控えめにすると安心です。
生活習慣を整えることで、口臭の改善だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
まとめ:矯正中の口臭はケアと工夫で防げる

矯正中の口臭は、日々のケアと生活習慣の工夫によって十分に防ぐことができます。
さらに、歯科医の定期的なサポートを受けることで、自分では気づきにくい口臭の要因を早期に発見し、適切に対処できます。
正しいケアを継続することで、治療中も快適に過ごしながら、美しい笑顔と健やかな口元を手に入れていきましょう。






